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2023年11月10日 【N&A Art SITE】「巡り来る自己:F collection の一瞥」開催決定(1/10-1/27)

このたびエヌ・アンド・エー株式会社(代表取締役:南條史生)が企画運営を行うN&A Art SITEでは、匿名の現代アートコレクター・F氏のコレクションから3作家を展覧する「巡り来る自己:F collectionの一瞥」を1月10日(水)から1月27日(土)まで開催いたします。 本展では、現代アートコレクター・F氏が約15年にわたって築き上げてきた100点を超えるコレクションから、20、30、40代の各世代を代表する作家として、仲衿香、山脇紘資、鈴木雅明の3名が出展します。F氏のコレクションから複数作家が出展するグループ展は初の試みとなります。本展に出展する3名の作家は、主題や表現は様々でありつつ、描かれる対象に対する深い洞察と観察眼、絵画表現そのものに対する情熱を感じさせます。本展は、F氏のコレクションから各作家1点ずつと、本展に向けて制作された新作数点で構成されます。F collectionの多彩な奥行き、また、コレクターと作家の理想的な関係をうかがうことができる展覧会です。 ■開催概要 展覧会名:「巡り来る自己:F collectionの一瞥」 会期:2024年1月10日(水) ―1月27日(土) 12:00-17:00 (日)(月)休 会場:N&A Art SITE(東京都目黒区上目黒1-11-6 / 東急東横線中目黒駅より徒歩5分) 主催:「巡り来る自己:F collectionの一瞥」展実行委員会 協力:エヌ・アンド・エー株式会社 2024年1月10日 (水) 17:00-19:00 オープニングレセプションを開催いたします。(作家在廊予定) ■出展作家 鈴木雅明、山脇紘資、仲衿香 ■南條史生(エヌ・アンド・エー株式会社代表取締役) コメント このたびN&A Art SITEでは、アートコレクターF氏所蔵作品による3作家の作品展「巡り来る自己:F collectionの一瞥」を開催いたします。F氏は 2008年頃からコレクションを始め,現在はおよそ100点余りの日本人若手作家の作品を所蔵しており、その規模と影響力は大きなものがありますが、隠れたコレクターであり、これまで世にその存在は知られていなかったのが実情です。今回はその所蔵作品の中から、20代を代表して仲衿香、30代を代表して山脇紘資、40代を代表して鈴木雅明を紹介します。本展はF氏が出展作家の仲衿香と、「他の世代の作家と交流をする機会がない」という話をしたことがきっかけとなり、所蔵作家から世代の異なる作家を選出し、観客の方々も含め交流の機会を作り出そうとしたことが開催の背景となっています。今回出展される作家は、主題や表現は様々ですが、いずれも過去を見つめ、自己を見つめ、今ある自分に立ち返る夢想的で静かな視線を感じます。また周囲の現実や社会と、自己の内省的な対話のなかから、その主題が生まれ出てきたように思えます。本展はF氏所蔵作品から各作家1点と、それに合わせた新作数点で構成されています。F氏のコレクションから、現代におけるアートの収集の意義と可能性について、感じ取っていただければ幸甚です。 【展示についてのお問い合わせ】 N&A Art SITE(エヌ・アンド・エー株式会社) 担当:竹ヶ鼻、永倉 artsite@nanjo.com 03-6261-6098 1.鈴木雅明「Untitled」227.3×181.8cm, oil on canvas, 2022 2.山脇紘資「Purple #2」162×130.3 cm, oil on canvas, 2023 3.仲衿香「landscape of the web #20 【CODE RED】」116.7×116.7cm, acrylic paint on panel, 2023

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2023年11月10日

【N&A Art SITE】「巡り来る自己:F collection の一瞥」開催決定(1/10-1/27)

このたびエヌ・アンド・エー株式会社(代表取締役:南條史生)が企画運営を行うN&A Art SITEでは、匿名の現代アートコレクター・F氏のコレクションから3作家を展覧する「巡り来る自己:F collectionの一瞥」を1月10日(水)から1月27日(土)まで開催いたします。 本展では、現代アートコレクター・F氏が約15年にわたって築き上げてきた100点を超えるコレクションから、20、30、40代の各世代を代表する作家として、仲衿香、山脇紘資、鈴木雅明の3名が出展します。F氏のコレクションから複数作家が出展するグループ展は初の試みとなります。本展に出展する3名の作家は、主題や表現は様々でありつつ、描かれる対象に対する深い洞察と観察眼、絵画表現そのものに対する情熱を感じさせます。本展は、F氏のコレクションから各作家1点ずつと、本展に向けて制作された新作数点で構成されます。F collectionの多彩な奥行き、また、コレクターと作家の理想的な関係をうかがうことができる展覧会です。 ■開催概要 展覧会名:「巡り来る自己:F collectionの一瞥」 会期:2024年1月10日(水) ―1月27日(土) 12:00-17:00 (日)(月)休 会場:N&A Art SITE(東京都目黒区上目黒1-11-6 / 東急東横線中目黒駅より徒歩5分) 主催:「巡り来る自己:F collectionの一瞥」展実行委員会 協力:エヌ・アンド・エー株式会社 2024年1月10日 (水) 17:00-19:00 オープニングレセプションを開催いたします。(作家在廊予定) ■出展作家 鈴木雅明、山脇紘資、仲衿香 ■南條史生(エヌ・アンド・エー株式会社代表取締役) コメント このたびN&A Art SITEでは、アートコレクターF氏所蔵作品による3作家の作品展「巡り来る自己:F collectionの一瞥」を開催いたします。F氏は 2008年頃からコレクションを始め,現在はおよそ100点余りの日本人若手作家の作品を所蔵しており、その規模と影響力は大きなものがありますが、隠れたコレクターであり、これまで世にその存在は知られていなかったのが実情です。今回はその所蔵作品の中から、20代を代表して仲衿香、30代を代表して山脇紘資、40代を代表して鈴木雅明を紹介します。本展はF氏が出展作家の仲衿香と、「他の世代の作家と交流をする機会がない」という話をしたことがきっかけとなり、所蔵作家から世代の異なる作家を選出し、観客の方々も含め交流の機会を作り出そうとしたことが開催の背景となっています。今回出展される作家は、主題や表現は様々ですが、いずれも過去を見つめ、自己を見つめ、今ある自分に立ち返る夢想的で静かな視線を感じます。また周囲の現実や社会と、自己の内省的な対話のなかから、その主題が生まれ出てきたように思えます。本展はF氏所蔵作品から各作家1点と、それに合わせた新作数点で構成されています。F氏のコレクションから、現代におけるアートの収集の意義と可能性について、感じ取っていただければ幸甚です。 【展示についてのお問い合わせ】 N&A Art SITE(エヌ・アンド・エー株式会社) 担当:竹ヶ鼻、永倉 artsite@nanjo.com 03-6261-6098 1.鈴木雅明「Untitled」227.3×181.8cm, oil on canvas, 2022 2.山脇紘資「Purple #2」162×130.3 cm, oil on canvas, 2023 3.仲衿香「landscape of the web #20 【CODE RED】」116.7×116.7cm, acrylic paint on panel, 2023

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2023年10月31日 【N&A Art SITE】向山喜章 個展「marsmoonveeda・8」開催決定(11/30-12/16)

N&A Art SITEでは、向山喜章の個展『marsmoonveeda・8』(マースムーンヴィーダ・ハチ)を11月30日(木)から12月16日(土)まで開催いたします。 ■開催概要 展覧会名: 向山喜章  marsmoonveeda・8 会期: 2023年11月30日(木)―12月16日(土) 12:00-17:00 (日) (月)休 会場: N&A Art SITE(東京都目黒区上目黒1-11-6 / 東急東横線中目黒駅より徒歩5分) 主催: Yutaka Kikutake Gallery 協力: エヌ・アンド・エー株式会社 ※展示作品は全て販売いたします ※作品のご購入は会場でのお申込制です(メール等でのお申込は頂けません) 向山は、代名詞ともいえるワックスを用いた作品を経て、近年では繊細な色彩のコントロールが特徴的なキャンバス作品に取り組むなど、表現領域を多彩に展開してきました。京都の元離宮二条城、神奈川県の浄楽寺など、日本の伝統的な空間建築での作品展示が高い評価を得る一方で、2018 年から 2019 年にかけては、MGM リゾーツ・インターナショナルの招聘により、ラスベガスにて半年間の滞在制作を行うなど、国際的な活動においても知られています。本展では、月のルーツとなる2001年制作のワックス作品“Maruyulate”2点を中心に、本展に向けて新たに制作されたワックス作品、キャンバス、ドローイング約24点を展示いたします。 ■作家ステートメント 「月尊き」 眼差しが潤んだ晩夏 見上げた満月は楕円となった 月光は久しく有難く ひとの世を優しく照らす 「月」を詠んだ日本悠久の平安時代の典雅な文化と神仏を敬い 畏怖の念と共に祈る姿に光も宿る 『密教的宇宙観』への果てないイメージは 円や楕円のように 上下左右の少ない丸き心も育まれるようである 今回 8 点の新作キャンバスと 8 点の新作ドローイング及び 新たな伝統色を纏ったワックス作品により N&A の空間に 24 点程のひかりの浮遊を試みる 新しい芸術は 古(いにしえ)の文化ののちに立つと思われるが 制作の長き継続は 作家の技術や情熱などでは生まれ得ない 『時空を超えた 八方(はっぽう)すべてへの感謝の礼』こそ 一条の参詣路であり 美は峠夜道の際(きわ)にある 暗闇深きほど月明かり 尊きものと 向山喜章 ■向山喜章について 1968 年大阪府生まれ、現在は東京を拠点に活動している。 向山は幼少期を日本有数の密教の伽藍が立ち並ぶ高野山で過ごし、周囲の静謐な環境やそこに存在する密教美術に触れてきた。その原体験は、向山が初期より一貫してモチーフとして扱ってきた光という根源的な存在態へと繋がっていく。代表作ともいえるワックスを用いた作品では、光に姿を与え固定化するような試みを続けてきた。様々な色相がワックスとともに固定化された作品は不可視の領域を可視化させ、美という概念そのものを問いにかけるようで、高い評価を得ている。近年では繊細にコントロールされた色彩を素材として扱い、数十回に渡って塗り重ねられ制作されるキャンバス作品を発表しており、幾様にもその姿を変えながら、歴史、光、人の精神といったキーワードとともにその表現領域を拡大している。主なパブリックコレクションとして、森美術館(東京)、横浜美術館、軽井沢現代美術館、その他のコーポレートコレクションとして、株式会社大林組、日本サムソン株式会社、株式会社ポンテヴェッキオホッタ、株式会社カザッポアンドアソシエイツ、株式会社キルトプランニングオフィス、MGM リゾーツ・インターナショナル、東京俱楽部などが挙げられる。   ■展覧会に寄せて 南條史生 (エヌ・アンド・エー株式会社 代表取締役) N&A Art SITEではこのほど、旧知の作家である向山喜章の新作個展を開催する。 向山喜章と私とはこれまで幾多の交流があった。作品の主題は、いつも光である、と総称してもおかしくはない。30年前、彼の出発点には、厚く積み重ねられた蜜蝋があった。この蜜蝋は、濃厚な匂いを発し、物質としての存在感を示しつつも半透明で光を湛え、季節の変化や時の移ろいに応じてかそけき表情の変化を見せた。その後素材や技法は変転を見せ、色彩も多様にひろがり、より軽く、より鮮やかな方向へと向かった。 しかし彼の作品が変化しても、その背後にある深い精神性と洞察を見誤ってはいけない。というのも彼はその出自からして高野山と関わりを持ち、真言密教と深い因縁を秘めているからだ。彼の作品のモチーフはほとんどが正方形か円形である。これは現代美術から見るとミニマリズム的な還元主義の結果のように見えるが,一方から見ると曼荼羅のモチーフにも見える。密教思想において宇宙とは森羅万象であり、メタバースを持ち出さなくても世界は最初から幾重にも重なる平行世界の入れ子状である。象徴的シンボリズムが単純な形態によって表すものは、見えるもの以上に深く、根源的だ。 本展のタイトル「marsmoonveeda(マースムーンヴィーダ)」は、密教的宇宙観を表す作家の造語である。そしてその中に「ムーン(月)」という言葉が含まれていることからもわかるとおり、この展覧会では月が重要な存在を示している。そのせいか、なるほど作品は多くが丸い。一方でそれを取り囲む宇宙を表す曼荼羅としての正方形も多い。作品の中には数点楕円が含まれている。楕円について作家の「月尊き」というステートメントの中で語っている。「眼差しが潤んだ晩夏 見上げた満月は楕円となった」。月の円が楕円になるとき、空海の世界が光で満たされ、その瞬間に月は姿を楕円に変えるのかもしれない。私が高野山で聞いた秘伝「月輪観瞑想(がちりんかんめいそう)」もまた月に繋がる悟りである。蔵前のユニークなギャラリー「空蓮房」で展示された彼の円は、白の中の薄紫の円盤が、宇宙に浮遊する有様を示した。また葉山の浄楽寺での展示は、御仏の姿と相まって、極限の円相が、時を超える悟りを体現した。 本展ではワックスの作品に加えキャンバス、ドローイングの作品など、全24点を紹介する。この展覧会が向山の新たな境地と深い精神性を、清らかな色彩と淡い光に托して形象化していることを是非鑑賞していただきたい。 南條史生 【展示についてのお問い合わせ】 N&A Art SITE(エヌ・アンド・エー株式会社) 担当:竹ヶ鼻、永倉 artsite@nanjo.com 03-6261-6098 展示風景撮影:坂本 理

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2023年10月31日

【N&A Art SITE】向山喜章 個展「marsmoonveeda・8」開催決定(11/30-12/16)

N&A Art SITEでは、向山喜章の個展『marsmoonveeda・8』(マースムーンヴィーダ・ハチ)を11月30日(木)から12月16日(土)まで開催いたします。 ■開催概要 展覧会名: 向山喜章  marsmoonveeda・8 会期: 2023年11月30日(木)―12月16日(土) 12:00-17:00 (日) (月)休 会場: N&A Art SITE(東京都目黒区上目黒1-11-6 / 東急東横線中目黒駅より徒歩5分) 主催: Yutaka Kikutake Gallery 協力: エヌ・アンド・エー株式会社 ※展示作品は全て販売いたします ※作品のご購入は会場でのお申込制です(メール等でのお申込は頂けません) 向山は、代名詞ともいえるワックスを用いた作品を経て、近年では繊細な色彩のコントロールが特徴的なキャンバス作品に取り組むなど、表現領域を多彩に展開してきました。京都の元離宮二条城、神奈川県の浄楽寺など、日本の伝統的な空間建築での作品展示が高い評価を得る一方で、2018 年から 2019 年にかけては、MGM リゾーツ・インターナショナルの招聘により、ラスベガスにて半年間の滞在制作を行うなど、国際的な活動においても知られています。本展では、月のルーツとなる2001年制作のワックス作品“Maruyulate”2点を中心に、本展に向けて新たに制作されたワックス作品、キャンバス、ドローイング約24点を展示いたします。 ■作家ステートメント 「月尊き」 眼差しが潤んだ晩夏 見上げた満月は楕円となった 月光は久しく有難く ひとの世を優しく照らす 「月」を詠んだ日本悠久の平安時代の典雅な文化と神仏を敬い 畏怖の念と共に祈る姿に光も宿る 『密教的宇宙観』への果てないイメージは 円や楕円のように 上下左右の少ない丸き心も育まれるようである 今回 8 点の新作キャンバスと 8 点の新作ドローイング及び 新たな伝統色を纏ったワックス作品により N&A の空間に 24 点程のひかりの浮遊を試みる 新しい芸術は 古(いにしえ)の文化ののちに立つと思われるが 制作の長き継続は 作家の技術や情熱などでは生まれ得ない 『時空を超えた 八方(はっぽう)すべてへの感謝の礼』こそ 一条の参詣路であり 美は峠夜道の際(きわ)にある 暗闇深きほど月明かり 尊きものと 向山喜章 ■向山喜章について 1968 年大阪府生まれ、現在は東京を拠点に活動している。 向山は幼少期を日本有数の密教の伽藍が立ち並ぶ高野山で過ごし、周囲の静謐な環境やそこに存在する密教美術に触れてきた。その原体験は、向山が初期より一貫してモチーフとして扱ってきた光という根源的な存在態へと繋がっていく。代表作ともいえるワックスを用いた作品では、光に姿を与え固定化するような試みを続けてきた。様々な色相がワックスとともに固定化された作品は不可視の領域を可視化させ、美という概念そのものを問いにかけるようで、高い評価を得ている。近年では繊細にコントロールされた色彩を素材として扱い、数十回に渡って塗り重ねられ制作されるキャンバス作品を発表しており、幾様にもその姿を変えながら、歴史、光、人の精神といったキーワードとともにその表現領域を拡大している。主なパブリックコレクションとして、森美術館(東京)、横浜美術館、軽井沢現代美術館、その他のコーポレートコレクションとして、株式会社大林組、日本サムソン株式会社、株式会社ポンテヴェッキオホッタ、株式会社カザッポアンドアソシエイツ、株式会社キルトプランニングオフィス、MGM リゾーツ・インターナショナル、東京俱楽部などが挙げられる。   ■展覧会に寄せて 南條史生 (エヌ・アンド・エー株式会社 代表取締役) N&A Art SITEではこのほど、旧知の作家である向山喜章の新作個展を開催する。 向山喜章と私とはこれまで幾多の交流があった。作品の主題は、いつも光である、と総称してもおかしくはない。30年前、彼の出発点には、厚く積み重ねられた蜜蝋があった。この蜜蝋は、濃厚な匂いを発し、物質としての存在感を示しつつも半透明で光を湛え、季節の変化や時の移ろいに応じてかそけき表情の変化を見せた。その後素材や技法は変転を見せ、色彩も多様にひろがり、より軽く、より鮮やかな方向へと向かった。 しかし彼の作品が変化しても、その背後にある深い精神性と洞察を見誤ってはいけない。というのも彼はその出自からして高野山と関わりを持ち、真言密教と深い因縁を秘めているからだ。彼の作品のモチーフはほとんどが正方形か円形である。これは現代美術から見るとミニマリズム的な還元主義の結果のように見えるが,一方から見ると曼荼羅のモチーフにも見える。密教思想において宇宙とは森羅万象であり、メタバースを持ち出さなくても世界は最初から幾重にも重なる平行世界の入れ子状である。象徴的シンボリズムが単純な形態によって表すものは、見えるもの以上に深く、根源的だ。 本展のタイトル「marsmoonveeda(マースムーンヴィーダ)」は、密教的宇宙観を表す作家の造語である。そしてその中に「ムーン(月)」という言葉が含まれていることからもわかるとおり、この展覧会では月が重要な存在を示している。そのせいか、なるほど作品は多くが丸い。一方でそれを取り囲む宇宙を表す曼荼羅としての正方形も多い。作品の中には数点楕円が含まれている。楕円について作家の「月尊き」というステートメントの中で語っている。「眼差しが潤んだ晩夏 見上げた満月は楕円となった」。月の円が楕円になるとき、空海の世界が光で満たされ、その瞬間に月は姿を楕円に変えるのかもしれない。私が高野山で聞いた秘伝「月輪観瞑想(がちりんかんめいそう)」もまた月に繋がる悟りである。蔵前のユニークなギャラリー「空蓮房」で展示された彼の円は、白の中の薄紫の円盤が、宇宙に浮遊する有様を示した。また葉山の浄楽寺での展示は、御仏の姿と相まって、極限の円相が、時を超える悟りを体現した。 本展ではワックスの作品に加えキャンバス、ドローイングの作品など、全24点を紹介する。この展覧会が向山の新たな境地と深い精神性を、清らかな色彩と淡い光に托して形象化していることを是非鑑賞していただきたい。 南條史生 【展示についてのお問い合わせ】 N&A Art SITE(エヌ・アンド・エー株式会社) 担当:竹ヶ鼻、永倉 artsite@nanjo.com 03-6261-6098 展示風景撮影:坂本 理

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2023年8月30日 『FUJI TEXTILE WEEK 2023』開催決定 11/23(木・祝)-12/17(日)

今回第3回となる、伝統織物産業と現代アートが織りなす国内唯一の布の芸術祭『FUJI TEXTILE WEEK 2023』。 山梨県富士吉田市にて2023年11月23日(木・祝)から12月17日(日)まで開催します。(主催:富士吉田市、 企画運営:FUJI TEXTILE WEEK実行委員会) 第1回から継続して、アート展のディレクターを弊社代表 南條史生が務めます。 FUJI TEXTILE WEEKは、1000年以上続く織物の産地でもある山梨県富士吉田市の産業の歴史を根底に、伝統産業および地域活性を目的として2021年よりスタートした、テキスタイルと芸術が融合する国内唯一の布の芸術祭です。 本イベントは、織物産地の事業者と国内外アーティストがコラボレートした作品をはじめテキスタイルを軸にした作品を展示する「アート展」と、産地の歴史にふれることができるアーカイブ展示に加え、生産者たちとのビジネスマッチングを実現する「デザイン展」の2つが一番の特徴となっており、その他、地域の豊かな歴史·文化資源を活用したプログラムが実施されます。 「アート展」では、国内外からアーティストが集まり、テキスタイルをテーマにした作品や、織物産地の事業者とコラボレートした作品などの展示を実施します。また、展示会場として、地域が抱える課題でもある空き家を会場として活用することで、課題解決の実現を目指しており、地域の資源に寄り添った試みです。 参加アーティスト:ユ・ソラ、ジャファ・ラム、清川あさみ、沖潤子、PACIFICA COLLECTIVES、津野青嵐、顧剣亨、池田杏莉、ネリー・アガシ、ブランシェ・ジムブレレ、筒   【アート展ディレクター 南條史生コメント】 FUJI TEXTILE WEEKのひとつの特徴は、地場産業のテキスタイル産業を「産地展」として多様な角度度から検証しつつ、「アート展」においてはその創造性をアート作品に見いだし、そこに新たなテキスタイル産出の発展の可能性を期待するというところにある。それはテキスタイルの生産過程、色や形、デザインと用途、素材の多様性などから検討するだけでなく、アートの持つ隠喩や表象としての詩的・美的表現言語を用いてテキスタイルについて再考し、そこに新たな創造の契機を見ようという試みでもあるだろう。本年は、テキスタイルの原材料である糸に注目し、「糸に戻る」というテーマを掲げている。それはテキスタイルの材料である糸が、どこでどのように作られ、それが環境にどのような負荷を掛け、また社会にどのようなインパクトを与えているのか、あらためて見つめ直す時代だからでもある。そこで「アート展」もできるだけ糸を想起させる作品やプロジェクトを紹介する。その表現形態は、刺繍からファッションまで幅広く、また街中の閉まっていた商店での展示をそのまま使いインスタレーション作品としたものも登場している。本展は使用されなくなった町中の店舗や工場の廃屋などを展示会場にしているのが特徴の一つだが、その結果ここにしかない独自の空間にそれぞれの作品が展示されることで、サイトスペシフィックな対話が生まれていることも鑑賞者にとっては魅力のひとつである。富士山麓の織物山地、富士吉田という街。それを取り巻く環境と、アーティスト達の自由に飛翔する創造性の発露を楽しんでいただきたい。 【開催概要】 名称:FUJI TEXTILE WEEK 2023 会期:2023年11月23日(木・祝)-12月17日(日)*月曜は休み 時間:10:00 - 16:00(最終受付15:30) 会場:山梨県富士吉田市下吉田本町通り周辺地域 価格:一般1200円(税込) チケット販売:https://fujitextileweek2023.peatix.com/ ※当日券は会場にて販売 公式サイト:https://fujitextileweek.com instagram :@fujitextileweek 主  催:富士吉田市 企画運営:FUJI TEXTILE WEEK実行委員会 アート展:南條史生(ディレクター)、丹原健翔(キュレーター)、Arieh Rosen(キュレーター) デザイン展:高須賀活良(ディレクター) 協  賛:FSX株式会社 協  力:エヌ・アンド・エー株式会社 / FabCafe LLP / 富士吉田織物協同組合 / 一般財団法人 ふじよしだ観光振興サービス / 富士吉田市商業連合会 / 富士吉田商工会議所 / 株式会社ふじよしだまちづくり公社 / 山叶株式会社 / 山梨県 / 株式会社ロフトワーク ※50音順 助  成:オランダ王国大使館

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2023年8月30日

『FUJI TEXTILE WEEK 2023』開催決定 11/23(木・祝)-12/17(日)

今回第3回となる、伝統織物産業と現代アートが織りなす国内唯一の布の芸術祭『FUJI TEXTILE WEEK 2023』。 山梨県富士吉田市にて2023年11月23日(木・祝)から12月17日(日)まで開催します。(主催:富士吉田市、 企画運営:FUJI TEXTILE WEEK実行委員会) 第1回から継続して、アート展のディレクターを弊社代表 南條史生が務めます。 FUJI TEXTILE WEEKは、1000年以上続く織物の産地でもある山梨県富士吉田市の産業の歴史を根底に、伝統産業および地域活性を目的として2021年よりスタートした、テキスタイルと芸術が融合する国内唯一の布の芸術祭です。 本イベントは、織物産地の事業者と国内外アーティストがコラボレートした作品をはじめテキスタイルを軸にした作品を展示する「アート展」と、産地の歴史にふれることができるアーカイブ展示に加え、生産者たちとのビジネスマッチングを実現する「デザイン展」の2つが一番の特徴となっており、その他、地域の豊かな歴史·文化資源を活用したプログラムが実施されます。 「アート展」では、国内外からアーティストが集まり、テキスタイルをテーマにした作品や、織物産地の事業者とコラボレートした作品などの展示を実施します。また、展示会場として、地域が抱える課題でもある空き家を会場として活用することで、課題解決の実現を目指しており、地域の資源に寄り添った試みです。 参加アーティスト:ユ・ソラ、ジャファ・ラム、清川あさみ、沖潤子、PACIFICA COLLECTIVES、津野青嵐、顧剣亨、池田杏莉、ネリー・アガシ、ブランシェ・ジムブレレ、筒   【アート展ディレクター 南條史生コメント】 FUJI TEXTILE WEEKのひとつの特徴は、地場産業のテキスタイル産業を「産地展」として多様な角度度から検証しつつ、「アート展」においてはその創造性をアート作品に見いだし、そこに新たなテキスタイル産出の発展の可能性を期待するというところにある。それはテキスタイルの生産過程、色や形、デザインと用途、素材の多様性などから検討するだけでなく、アートの持つ隠喩や表象としての詩的・美的表現言語を用いてテキスタイルについて再考し、そこに新たな創造の契機を見ようという試みでもあるだろう。本年は、テキスタイルの原材料である糸に注目し、「糸に戻る」というテーマを掲げている。それはテキスタイルの材料である糸が、どこでどのように作られ、それが環境にどのような負荷を掛け、また社会にどのようなインパクトを与えているのか、あらためて見つめ直す時代だからでもある。そこで「アート展」もできるだけ糸を想起させる作品やプロジェクトを紹介する。その表現形態は、刺繍からファッションまで幅広く、また街中の閉まっていた商店での展示をそのまま使いインスタレーション作品としたものも登場している。本展は使用されなくなった町中の店舗や工場の廃屋などを展示会場にしているのが特徴の一つだが、その結果ここにしかない独自の空間にそれぞれの作品が展示されることで、サイトスペシフィックな対話が生まれていることも鑑賞者にとっては魅力のひとつである。富士山麓の織物山地、富士吉田という街。それを取り巻く環境と、アーティスト達の自由に飛翔する創造性の発露を楽しんでいただきたい。 【開催概要】 名称:FUJI TEXTILE WEEK 2023 会期:2023年11月23日(木・祝)-12月17日(日)*月曜は休み 時間:10:00 - 16:00(最終受付15:30) 会場:山梨県富士吉田市下吉田本町通り周辺地域 価格:一般1200円(税込) チケット販売:https://fujitextileweek2023.peatix.com/ ※当日券は会場にて販売 公式サイト:https://fujitextileweek.com instagram :@fujitextileweek 主  催:富士吉田市 企画運営:FUJI TEXTILE WEEK実行委員会 アート展:南條史生(ディレクター)、丹原健翔(キュレーター)、Arieh Rosen(キュレーター) デザイン展:高須賀活良(ディレクター) 協  賛:FSX株式会社 協  力:エヌ・アンド・エー株式会社 / FabCafe LLP / 富士吉田織物協同組合 / 一般財団法人 ふじよしだ観光振興サービス / 富士吉田市商業連合会 / 富士吉田商工会議所 / 株式会社ふじよしだまちづくり公社 / 山叶株式会社 / 山梨県 / 株式会社ロフトワーク ※50音順 助  成:オランダ王国大使館

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